「うぅ~ん、いい朝だ」
雷は昨日寝てから少しも起きる様子はなく、気持ちよーく寝ていた。
「雷。起きるの遅いな」
海斗はいつも遅寝早起き。2~3時間しか寝ていない。
「海斗は早いんだよ。だってまだ学校行かなくても...」
「朝食早く食え。時間が余るように早く学校行くんだよ。そこらにあるの食っていいから」
は~い。と言ってから雷はそこらにあったカップラーメンを食べる準備をし始めた。
「食べ終わったよぅ」
こいつ、何分で食ったんだよ...少なくとも1分はかかってない...。?まてよ...
「なぁ雷。お前、カップラーメン、3分間温めたか?」
「へ?うん。温めたよ。ほら、そこのヤカン。熱いでしょ?」
海斗は手をポンッと合わせた。
「能力を使って、自分とヤカンとかを早くしてたのか?」
「ちがうよ」
雷は海斗にとびっきりの笑顔を見せた。
「能力なんて使わなくても時間を変えるって、簡単。あっでも安心して。能力があれば何でもできるし。天使にしか...いや、天使の中でかぎられた人が、能力なしでも他に特別な...」
雷は口に手を当ててハッとした。
「ごめん、これ、人間や部外者には話せないんだ。たとえ海斗にも」
やりづら...雷を殺すなんてできんのかよ俺...
「何で?いいんじゃん?そんな意味分かんない約束、無視しても。何もないだろ?」
雷は持っていたカップラーメンを落とした。中は何も入っていないのが、まだ救いだった。
「あっ!!ごめん海斗。この話...も、もう、終わり、ね。秘密なの」
あせって雷は空のカップラーメンを拾った。
「...まぁ、話したくないならいい。じゃ、学校行こうぜ。言えない事は誰にだってある」
本当は、かなり気になっては、いた。
「...斗。海斗!!」
「ん?な、何?」
雷の言葉で我に返る。
「学校に行く最中からずっと呼んでるのに...何か考え事?」
本当は、雷のことを考えてた。
「あ、えと...か、彼女の事考えてて」
何故か言い訳をしてしまった。
雷はムスッとした。ウソついたのが...ばれたのだろうか?まぁばれても別に...
「許せないな~。海斗に好かれるなんて」
雷はムスッとして海斗を見ている。
「ん?まさか雷って俺のこと...ホモ!?」
「ホモじゃないもん。ただ...」
雷とそう話している最中に、近くの席に座っていた男子が海斗にちょっかいを出してくる。
「なぁ須雅ぁ。お前って雷とばっか仲良くしてっけどよぉ。それ以外友達いないわけぇ!?あぁ女子がいんのかぁ?」
海斗は殺してぇ...という気持ちとかより今はそんな事気にせず、雷に聞きたいことを聞こうとした。が、そう思った瞬間、
ボキッ!!
何かが折れるような音がした。
「お前さぁ...何様のつもり?海斗にそんな事言うなんて。どこの口が言ってんの?これかな~?」
さっき海斗に悪口を言った男の場所に、雷が何故かいた。
しかもその男の首は180度ぐらい回っていた。一応まだ少し生きているが、ほとんど死んでいても変ではない。
「雷?お前が何でそんなに怒ってんだよ!?」
俺は本当にびびった。いや、びびったとは少しちがう。俺のことで雷が怒って...
「君のこの口、縫ってあげるよ。針と糸でね」
どこからか雷は針と糸を用意して、男の口に針を刺した。
「うわぁ!!蚊南田何してんだよ!!」
「やめて蚊南田君!!死んじゃう!!」
縫い始める。そして、その男の口を、全て縫った。
その男子の意識はもう...なかった。
「これが償い。これが罰。あんたが海斗にそーんな事言ったから、悪いんだよ?」
雷は顔に最高の笑みを浮かべた。
「さようなら。海斗をバカにした、男の子♪」
周りの人は恐怖でその場を動けていない。
「ら...雷。お前、俺のことで、なんで、そんなに怒ってんだよ?」
「...え?あっうん」
雷はかなり曖昧な返事をした。そしてまた、
「まぁ、そんな事より...」
雷は記憶を消す作業を始めた。そう。いつもと同じ風景。最近、見ない日はないか?
こいつが人間界に来なかったなら、俺は、こんなに人を殺す事もなかっただろう。
こんなに自由を望む事も、世界中の人を殺すなんて、考える事もなかった。
そう。人間なんて、自由という幸せのためなら、人も、家族も、騙せる。そう。誰でも同じ。雷も、俺も、分かっているんだ。
この世は──この世の全ては、ゲームという3文字でできているんだ。だから、人殺しも、ゲーム。
「海斗。記憶消し終わったよ~」
「え!?あっご、ごくろう!!」
俺は色々考えている最中に話しかけられたから、思わず裏声になった。
「?変な海斗」
俺は少し雷が女に見えた。少しだけ。ほんの少しだけ。
だが。そんなことは気にしても意味ないと海斗は判断して、雷を男と断定した。
「あっ。そうだ雷。さっき話してた、えぇと...『ホモじゃないもん。ただ...』の続きって何だったんだ?」
自分でもしつこいと思ってる。でも、何故か、聞かなければいけないような気がして。
「海斗!!」
「うわっ」
何故か雷が驚いた。海斗と呼んだこの声は...。
「転入生の...蚊南田?君やな。ちょーっと海斗借りるけど...ええ?ちなみに石川サラや」
俺は物か。
「え、ああ。OKOKサラ...さんよろしく」
しかも雷、OKしやがった。
「じゃあ海斗~。話がしたいから、来てくれへん?」
「まったく。しょうがないなぁ。散々人をバカにしてたけど、いいよ。どこで話すの?」
言葉でひどく言っているが、海斗はサラをとても愛している。
海斗とサラは一緒に、楽しそうに、教室から出た。
「くやしいけど、仲、いいな~。能力使って別れさせようか...」
それが新井リアの、一番の願いだった。でも、それはできないよ...。海斗君に、嫌われる。ヘタしたら、殺されるかもしれないから。
「ねぇリアちゃん」
ハッと気づいたら、背後には、あの人がいた。
「っ!?何」
叫ぼうとした私の口を、手でふさがれた。
何?何?何?
「リアちゃん。海斗に迷惑かけたら、殺しちゃうからね♪」
と言い、蚊南田雷は、リアに笑いかけていた...。勿論、小声で。

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