「海斗~」
「?ああ雷。話は終わったのか?」
雷は右手でVサインをした。
「ああそうだ。家、楽しみだなぁ。海斗の家。楽しみな事は能力では調べないんだ。僕」
海斗は笑った。
「雷らしいや」
「リ、リア、ごめん。私と雷の話...聞いたんだよね...私はリアが嫌いな雷が好き。でもね、天使界にいた時の雷とは本っ当に別人なの。きっと何かあって...だから雷を許して?」
リアは黙って弥生を見ていた。
弥生、あなたはどうして...
「海斗君のこと殺さないから...お願い。友達でいて?お願い...見捨てないで!!」
弥生は震えた声で言った。まだリアは黙っていた。泣いている弥生をただ、見ている。
「...私、誰にも必要とされてない...リアにも...雷にも!天使界の人たちにも!」
「いいかげん泣きやみなよ。弥生、天使でしょ?何でもできるじゃない。あなたは一人じゃない。私はパートナー。友達。必要とされてないなんて、言わないで?弥生」
弥生はリアを見た。リアの顔は、弥生の返事を待っているかのように、笑っていた。
「じゃあ、能力...リアに渡すね。パートナーよろしく...ね。ありがとう」
「ねぇ海斗はどうして殺人をするの?そんなに。前びびってたじゃn」
「前は前だろ」
雷は周りを見回した。
「殺風景っていうの?シンプルっていうの?なんかいいね~。海斗の部屋って」
ちなみに海斗の部屋には、勉強机、勉強の本など、勉強の為の物ばかりが置いてある。
雷が言った通り、いたってシンプル。
シンプルすぎるのかもしれない。
「じゃあ、質問を変えるよ海斗。まず、家の人は許してくれたの?僕がここに住みつくってことを」
「ん...俺の家族って普通じゃないし...特に弟が。父さんは色々あって、まあいないし、母さんはお金があまりかからなければ...って言ってたから、雷の分の金は俺が払うって言っておいた。この能力って金や食べ物も出せんだろ?どうせ」
雷は能力は使わなかったの?と聞いた。
「そりゃあ...流石に家族は大切な人だし。大切な人には能力使いたくないの」
海斗は言い終えるとイスに座り、机に教科書を広げて勉強を始めた。
「へぇ~。勉強でも頭がよくなるように、とか思わないんだ」
海斗は雷のほうを向いて率直に言った。
「好きなことは自分でやってうまくなりたい」
「ふぅ~ん。あっそういえばさ。どうして海斗は殺人をする?」
「?そんな事なんで聞くんだ?まあいいけど。色々な人を殺してる理由は簡単だよ。自由。最後にはこの俺1人になるように。世界中の人間を殺す。が、大切な人は一応殺さないけどな」
雷は笑った。心の底から。
「ねぇ海斗。僕の事、友達だと思ってる?大切な人だと思ってる?」
ピ~ンポ~ン。ピ~ンポ~ン。
インターホンが鳴り響いた。雷と海斗は顔を合わせる。
「リアと弥生!!」
当然、雷と海斗はけっこう前にリアと弥生の話をしていた。それに、天使の気というものが、天使能力を持つものには、分かった。
少し時間は戻って、リアの家では、リアと弥生が話をしていた。
「そっか。海斗君が何であんな人と仲良くしてるのかな~と思ったら...びっくりしたよ。まさか海斗君と雷...蚊南田君が、パートナーだったなんてね。それに、天使どうしじゃ殺し合いはダメな事も初めて知った。でも蚊南田君って...悪魔っぽいよね。どっちかっていうと。あっ!!この家の説明はまた今度で」
リアはうきうきしていた。
「リア...本当にありがとう。さっきは...」
「別にいいからお礼なんて言うなって!!」
どことなくリアが上機嫌だったので弥生は少し不気味に思った。
「ま、暗い話はおいといて~。実際に会ってみない?海斗君と蚊南田君に。家に直行しよ?話はそれからだよ」
弥生は小さく頷いた。
「うん。そうと決まれば、今すぐ行こう?海斗君ち!!さっきもらった能力、初めて使って」
リアに無理やり引っ張られてリアと弥生は、一緒に瞬間移動をして海斗の家、須雅家に向かった。
「ねぇ竜。聞いてよ~」
竜と呼ばれた男はにっこり笑った。
「何やサラ?」
サラと呼ばれた女は新聞を指差した。
「これ見て。ここなんやけど...おもしろそうやない!?連続殺人って載ってるで。竜」
サラが指差すところには、確かに連続殺人と、載っていた。
「ほお。『次々に色々な死に方をする人が現れるが、犯人が分からない。罪のない人がこの調子で殺されていってしまうのか!?それとも殺人ではないのか!?』って言う記事の事か?まぁ確かにおもしろそうやけど...これ載せた人もバカやな~。殺人に決まってるやん」
「いちいち読まなくていいで。別に」
サラと竜。この2人は兄妹。そして、別名謎の天才兄妹。
この名前の由来は、この2人はけっこう前、かなり難しい事件に、おもしろそうじゃん。の一言で事件をどんどん真相に近づけていき、解決した。でもそれからというもの、簡単な事件ばかりで何にも協力はしないで謎となった。
そして今、またおもしろそう、と言った。犯人は誰か知らずに。
「俺は、神なんて絶対信じへんし、正義気取りはバカやと思う。そして殺人を犯す人間もバカや。天使と悪魔はいるけどな」
サラは新聞を投げ捨てた。
「そうやな~。うちもそう思う」
竜とサラは外を見て、呟いた。
「本当に人間って...つくづくバカな奴の集まりだよ...」

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