一歩一歩、ゆっくりと、自分の家に向かう。
リアは落ち着いていた。でも、驚きのあまり、真剣な海斗に、何の返事もできなかった。
すぐに、私も好きです。と言えばよかったのに。ただ、その一言なのに。
リアは大きくため息を吐く。
海斗君が一瞬、怖く見えた時もあった。
「海斗君。好きだよ」
好きで好きでたまらない。でも、この前告白したように、好きといえない。
一歩一歩、ゆっくりと、自分の家に向かう。
リアは落ち着いていた。でも、驚きのあまり、真剣な海斗に、何の返事もできなかった。
すぐに、私も好きです。と言えばよかったのに。ただ、その一言なのに。
リアは大きくため息を吐く。
海斗君が一瞬、怖く見えた時もあった。
「海斗君。好きだよ」
好きで好きでたまらない。でも、この前告白したように、好きといえない。
一方、弥生から離れた雷は、東京タワーの最上階に座っていた。
「くす。弥生って、本当にバカだ」
雷はすっと立ち上がる、
「あはははははっ!!!だまされてるとも知らずに!!僕があんな奴好きに、なるわけないじゃん!!ちょー面白い。人間はバカって思ってきたけど、天使もバカだよ!!」
そして、不気味に笑った。
授業なんてめんどくさいもの、何で世の中にあんだろ。全く。足し算とかはいいけど。xって何?細かすぎる漢字もいらないって。
人間界の面倒くささを実感しながら弥生は東京の観光地を回っていた。
「リアはいないし雷もいないし須雅君は早退とか言うし」
どうなってるのよ~と呟く。もう、色々調べちゃおっかな~。でもそんなことしたら、雷が怒るかな。
でも何で雷、あんな変わっちゃったんだろう。
10歳~今の雷を少し知ってる私じゃ、何もできないのかな。できないよね。
ここは、どこ?見たことのある部屋。私、生きてるよね?ここは...誰の部屋?
暖かい。体がポカポカする。
「雷!!」
突然大きな声がする。何の声?
「雷、無事...だな」
新井リアは、右目をうすく開ける。目の前には、息を切らした、かっこいい男の人。
背は、170㎝ぐらいで、体重までは分からないが、やせているほうだと思う。髪は、ちょっとはねてるけど、ストレートに近い。
にしても、どうしたんだろ、蚊南田君。私に話があるなんて。しかも裏庭って、ちょっとベタって言うかなんていうか。
せっかく裏庭に来たのに、雷は花をつんで遊んでいる。
「あはは~チューリップ、たんぽぽ~」
他にも春に咲く花をつんで遊んでいる。
春といっても五月末頃だが。
「ねぇ、蚊南田君。いつになったら話し始めるの~?」
「ねぇ、海斗?」
俺は石川サラに何度も呼ばれたから、現実を見せられた気分になった。
「...サラ、悪魔の、能力って何?」
なるべく俺は静かに聴く。大声を出す気力もなかった。
サラは少ししてから話し始める。
「私の質問は後でするよ。悪魔の能力は、一つあるんだけど、...天使の能力が効かない能力。例えば、天使の能力でできた剣で刻まれても、死なないってかんじ。痛いけど」
「で...何の用?裏庭にまで呼んで」
須雅海斗は裏庭を見て、雷と天使の話をした時を思い出した。裏庭には前までぜんぜん来ていなかったのだから、不思議な気持ちだ。
にしてもサラは、何の用で...。
「ねぇ海斗っ。久しぶりに2人っきりになれたんやからさ~」
サラは海斗の背に手をやり、
「うぅ~ん、いい朝だ」
雷は昨日寝てから少しも起きる様子はなく、気持ちよーく寝ていた。
「雷。起きるの遅いな」
海斗はいつも遅寝早起き。2~3時間しか寝ていない。
「海斗は早いんだよ。だってまだ学校行かなくても...」
「で...何で来たの?新井と、...何弥生だっけお前」
「椎名です。椎名弥生。蚊南田さんの婚約者でs」
雷は弥生の顔にチョップした。
「いっ!!ちょっ...チョップ!?」
「まぁいいから!!俺の部屋で暴れないでくれ。そして何故俺の家に来たんだ?」
「海斗~」
「?ああ雷。話は終わったのか?」
雷は右手でVサインをした。
「ああそうだ。家、楽しみだなぁ。海斗の家。楽しみな事は能力では調べないんだ。僕」
海斗は笑った。
「雷らしいや」
いつも聞きなれたチャイムとともに、2時間目が終わった。
「リアは能力ほしい?」
何も弥生はいきなり言ったのではない。授業中に色々と話をした結果、けっこう気が合い、友達になって、天使についていっぱい話している最中、といった所だ。
「う~ん。どんな事でも思うと叶う。しかも何回でも。弥生。そんなのたとえ一緒に住むっていう条件があっても、能力で身内の人から許してもらえるようにすればいいと思うけど。身内って言っても家族はいなi」